都知事選挙2024振り返り(前編)
色々な前置きはすっ飛ばす。
蓮舫支持者、難病持ち20代後半フルタイム会社員による今回の選挙で思ったことを書こうと思う。
まずやったこと
・ほぼ毎日切り抜き動画作成(Tiktok、インスタ、youtubeへの投稿)
・証紙貼り(土日)
・電話かけ(最終日)
・街頭演説に行く(土日)
・電話かけ(最終日)
・ひとり街宣(最終日、演説の前)
・チラシ配り(最終日)
これ以上のことができなかった言い訳をしておくと、まずフルタイムで働いたあとに街に出て活動する体力は到底私にはない。あと、動画投稿にあたりおびただしい量の誹謗中傷コメントに心をやられて一日休んだこと、そして過去に某市長選で街でビラ配りをしていたら、突然中高年男性に怒鳴られたことがそこそこトラウマとなっていて、最終日までひとり街宣の勇気が出なかった。というところだ。
そんな中で選挙戦で感じたことを書こうと思う。敗因とかそういうまとを絞ったものじゃなくて、もう選挙そのものの問題だったり、そういうざっくりした感想だ。感想なので何らかの調査に基づいたものではない。...あと深夜テンションで全然まとまってない。あと有権者に辛辣な部分があります。ごめん。
そして今回立ってくれた蓮舫さんに最大の感謝とリスペクトを捧げる。
とりあえずネガティブな面から
★ネガティブな面
■フルタイム会社員だとその気がないと選挙と一生交わらない。
まず「街頭演説聞きに行こう!」という熱い熱い意志がないとそもそも演説にはいけない。というか行ったところで平日だと間に合わない(間に合わず泣いた)
私が「会いに行こう!」と思わずに蓮舫さんを見たのは、たまたまあった出社でたまたま駅に蓮舫さんがいたという感じ(しかも遅刻しそうだったのでダッシュで駆け抜けるしかなく...)
となるとわたしのようなほぼリモートフルタイム社員が、選挙情報に触れるのはメディアかSNSになる。そしてTiktokで流れてくるのはドトール石丸ばかりなのだった...
世の中にはいろんな働き方があると思う。ある働き方の人からすると選挙に交わる機会はあったのかもしれない。ただ私のような、おそらくマジョリティと思われるフルタイム社員はその気がないと街で繰り広げられる選挙活動と全然交わらない。選挙は数の勝負になってしまうのでマジョリティのことも大いに考えないといけない。これは蓮舫さんが云々という話ではなく、メディアは報じないし、構造上SNSしか選挙に触れることができない人がいるという一つの事実であり、旧来の選挙スタイルでは、こういったマジョリティを排除しているのではという問題提起だ。石丸の場合は、選挙前から、そもそも安芸高田市での自身の都合のいい振る舞いの切り抜きが大量にあったこと。またランサーズでの募集でお金をかけてSNS対策をしていたことで、SNSしか選挙と交われない人に大いに情報が届いた。というところだろうと思う。
私も動画作成血眼でやったが、私のような素人ボランティアでは限界がある。
■SNSも地道にやらないと伸びない
新しい場所に馴染んだり受け入れられるにはそれなりに時間がかかる。それはSNSも同じだ。
スキル的な部分もあるだろうが、ある程度継続してやらないとフォロワーも再生回数もついてこない。スキルだけでポッと出で勝負できるならヒカキンもあんなに苦労していないはずだ。
なので、選挙期間中のたった二週間に突然蓮舫さんの動画をたくさん作っても、その前からSNSでそれなりに取り上げてないと厳しいものがある。
また蓮舫さんの場合、ファンも多けりゃアンチもおおい。辻元清美さんも同様に...
私は国会切り抜き動画をライフワークにしているが、この2人の切り抜きを作った日にはネトウヨの執拗なデマと誹謗中傷にだいぶしんどい気持ちになった。またアナリティクスを見るとほとんどが40代以上だ。Tiktok=若者メディアという印象があるが、政治おじさんの餌食になって、ターゲットにしたい政治に興味ない人に届きづらい。
なので、立憲も共産も社民も、SNSマーケッターなり、動画作れる人を早急に雇って対策を練ってほしい。電通やメディアが作り上げたリベラル野党のマイナスイメージを、素人の私が全部払拭するのは無理がある。私のように単に切り抜きスキルがある人ではなく、マーケティング知識もあり、中長期的な運用ができる人を4年後に向けてお願いだから雇ってほしい。これは切実にマジで。
もっというと、同じ思想だったり政治的に正しい人を雇うのではなく、マジで広告のことしか考えてませんくらいの勢いの人と仕事をしてほしい。そのくらい政治に関心がある人とない人では言語も考え方も違いすぎるからだ。その投稿が正しいか正しくないかは、政治的に正しい人が最後にGOサインを出せば良いと思う。
■百合子カウンターにミソジニーを感じてしまったこと
私は2016年の選挙?で小池百合子を大大大応援していた。
といってもその時は切り抜きスキルも選挙ボランティアも知らないので、ただただ「百合子サイコー🫶」状態になってた。何が言いたいかというと、野党候補の鳥越が全く応援できなかった。理由はシンプルで性暴力加害者だからだ。調べたら文春の記事があったがまあ酷い。リベラルのミソジニーを当時全く克服できてなさと、ミソジニー政党自民からドンと飛び出してきた小池百合子なら、どう考えても小池百合子だった(当時)。
とそんな背景があると、小池の演説会場で、複数の男性によるやめろコールは、当時のミソジニーを若干彷彿とさせるものがあった。
今や小池百合子は超権力者な訳で、どんなヤジや何言われてもしょうがない部分は大いにある。普通にレイシストだし。
ただ複数の男性が、1人の高齢女性に対して野太い声でやめろやめろと言い、演説が続行できなくなる。という光景は若干違和感を覚えた。
少し考えてみたいのが、“子育て政策で恩恵を受けたゆるい、SNSでしか政治に触れない小池支持者”がみたらどう感じるか、だ。
逆を言えば、蓮舫さんがああやって複数男性にやめろやめろ言われてたら、支持者としてはめちゃくちゃ心が痛いししんどい。
小池百合子のレイシズムな背景や負の部分を知らない、子育て政策ありがとうー!的な有権者から見るとどうだろうか。同じように結構心が痛いのではと思う。そしてそこから蓮舫支持になることはなく、より小池百合子を応援したくなりそうな感じがする。
■マジョリティは小池都政で実はあんまり困ってる実感がなさそう
ここでいうマジョリティは私みたいな正社員フルタイムの人間のことだ。
子どももいないし、まあこのたっかい東京の家賃や生活費でそこそこ暮らせてる。だいぶ恵まれた人間であることを書いておく。
そしてそういう人は、それなりにマジョリティなのではと思う。
言っておくと普通に政治のせいで直接困ってる部分は大いにある。選択的夫婦別姓や物価高、家賃も払えてるけど高い。税金も脱税してる連中にここまで絞られる筋合いはない。ただそれは都政というより国の問題の比率が高いように感じる。実際岸田は嫌われまくりだ。
そして小池百合子のレイシストで独裁的な側面は、おそらく多くの人が知らないし、知っていても、リテラシーが低いのでどこまで大問題かわからないのだろうと思う。
となってくると、私みたいなパターンのマジョリティは、政治感度がそこそこ高くないと小池都政の問題が全然わからない。
プロジェクションマッピングの問題も「別に私に迷惑かかってないからいいや」ってなってしまいそうな気がする。(実際税金払ってるので迷惑かかりまくってるが、そこまで考えられる人は少数だ)
じゃあ非正規だったり苦しい人たちはどうかというと、先日のポリタスTV曰く、立憲がその層が救われるような政策を出しても、彼らは自民を支持する傾向にあるらしい。
となると、ある程度政治感度やリテラシーが高くないと、小池都政の問題点や、蓮舫さんの良さに気づくことも難しいという状況と言える。これは構造上の問題であって候補者の過失はないと思う。
■内輪で盛り上がるのは大事だけど
ポジティブな面で大いに書こうと思うが、今回は本当に演説も爆盛り上がり、本当に楽しい選挙だった。
ただこの盛り上がっていた人たちというのは、前述の小池都政の問題点がわかっていた人たちだ。
元々政治感度が高く、投票もやっていた人たちが、運動に大きな一歩をする大きなキッカケになった選挙というのは本当にポジティブな面で、私自身もそのうちの1人だ。
内輪でめちゃくちゃ楽しく盛り上がっていると、仲間に入りたいなあという感じになったり、あと普通に支持者になったあとの受け皿がなくて右往左往してしまうのでこの流れを全く否定すべきではなく、むしろ続けられるべきだと感じている。というか続けたい。複数人のひとり街宣があれば参加したいと思う。(前述の中高年怒鳴られ事件があったため本当に1人でやるのはまだ怖い)
一部でこれが内輪すぎるという批判があるようだが、石丸支持者もだいぶ内輪である。tiktokの石丸支持者たちの狂信者のごとくな“推し活”や永遠に書かれ続ける盲信的なコメントをみてほしい。例えるなら参政党的な盛り上がりを彷彿とさせるものだった。あれこそだいぶ内輪である。
ただ、その内輪の盛り上がりに重みがかかりすぎて、マス向けの対策が薄かったように感じる。
というかマス向けの対策をしてたと思うのだが、政治感度高い人と低い人では知識も考え方も違いすぎるため、結果的に届かなかったのだと思う。
例えば演説会
最高に楽しかったし、応援弁士の話も蓮舫さんの訴えも最高であった。言ってることもめちゃくちゃ正しい。私はめちゃ理解できた。
(立憲おじさんがちょいミソジニーっぽかったりしたのは置いておく)
ただ、私という政治感度が爆高い人間が理解できただけで、大多数が理解できたかというとそこは謎だ。
考えてみてほしい。幼稚園児に中学の数学の説明をしてもおそらくわからない。足し算引き算の領域を理解できてるかも怪しい子に中学の数学がわかるわけがない。
おそらくだが、今回の演説もマスがわかるような分かりやすい演説を考えられたのだったのだと思う。私もそういうふうに受け取った。
ただ、言葉が最高に悪いが、マスだと思ってたのが中学生レベルだと思ったら、実は幼稚園生くらいでしたという感じだったのだと思う。でなきゃあそこまで中身のない演説しかできない石丸があそこまで得票してない。
■有権者を正しくバカにできていなかった
とここまで有権者に辛辣に書いたが、だからと言って「愚民!」「選挙に行かないから!」的にバカにしすぎてもいけない。なぜなら「宿題やりなさい!」と言われて快く宿題始める優等生はそんなにいないからだ。
ぶっちゃけると私は、こういう有権者たちの気持ちはマジでわからない。生まれてこの方選挙皆勤賞であるし、高校まで右翼父からウヨ英才教育を受けていてウヨっぽかった時でさえ。自分なりに議会のバランスなど考えて自民に投票したことは一度もない。なんなら共産党にずっと投票している。当時のウヨっぽかった頃の私がもしこの選挙に参加していたとしても、おそらく蓮舫さんに投票していただろう。なぜならこれが裏金自民を肯定するか否かという選挙であることは理解できるだろうし、石丸がなんも言ってないな、というくらいは分かりそうだからだ(当時tiktokがなかったのもあるかもしれないが)
なので、石丸を支持しちゃったり、そもそも選挙に行かない人は、毎日歯磨きしない人くらいよくわからない。(小池支持者は小池都政の子育て政策で実際に恩恵を受けた人がいるのでその層が支持しているのは、共感しないが理解はできる)
なんか白票とか選挙行かない宣言を見ると「風呂入りません。入ったことないです」くらいの感じがする。なので私はそういう目線で見ている。(ごめん)
だが風呂に入らない人に風呂に入ってもらうには、風呂に入らない人の目線に合わせるしかない。歯磨きしない人には歯磨きしない人の目線に合わせるしかないのだ。
もっと言えばお風呂(投票)や歯磨き(政治のリテラシーを上げる)したほうが良いよねという価値観を形成できたのは、ある種の特権なのかもしれない。
ざっくり纏めると。謎の投票行動をしたり選挙行かない人には、自分とは全く違う人間だと考えて、正しくバカにして、正しいアプローチをしていくしかない。幼稚園児には幼稚園児にわかる話をしなければいけない。
というか同じ日本語を話してるかどうかも怪しいと考えたほうがいい。
★ネガティブまとめ★
・リベラル野党はSNSマーケティングのプロフェッショナルを雇ってくれ
・選挙期間中だけSNS頑張っても地道な積み重ねがないときつい。でなきゃヒカキンもあんなに苦労しない。
・選挙そのものがそこそこのマジョリティを排除している
・有権者のリテラシーの低さを舐めてはいけない
めちゃくちゃ長くなったので、心が穏やかになってポジティブになってきたらまたポジティブ面を投稿しようと思う。
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